本当にあんな風だったのでしょうか?かっこ良すぎます!ラファエルがバラの花を一輪もって女子寮の食堂に忍び込み、偉いゲストがしゃべっている最中にテーブルの下からヴィヴィアンをデートに誘うシーンなんて本当?って感じです。
学生運動があったりして、日本の同世代の人にも共感があるかもしれないませんが、抗議文の内容が「日本鬼を釣魚島から追い出せ!」とかになっているところが大きな違いですね。香港の人って普通に接しているときは良くわからないのですが、結構反日感情は強いですよね…まぁ、アジアのどこに行っても戦争の事になると肩身の狭い思いをするのですが…ラブストーリーの中にいきなり「日本鬼」とか出てしまい、平均年齢の高い岩波ホールの中はちょっとひいたような空気が流れたのは確かです。
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学生運動のシーン、このシーンはちょっと迫力が無かったのですが、エキストラの集まりが悪かったから? |
時間の流れが入り組んでいて結構説明が難しいのですが、結局香港返還の7月1日までには、二人の息子と娘は恋に落ちているのでした。輪廻転生、ちょっと仏教的な感じもするのですが、不倫相手の子供同士の恋愛、残された親は賛成するのでしょうか?残された親同士も恋に落ちちゃったりすると数合わせ的には良いのでしょうが、世界が狭すぎてちょっと気持ち悪すぎますよね…
この映画を見てふと思い浮かんだのが、やはり自動車事故でなくなったダイアナ元妃、それからニューシネマパラダイスもこの映画に影響を与えていると思います。ラファエルが車の中のケータイからヴィヴィアンに電話するシーンはまさにニューシネマパラダイス(完全版)でトトが成功を収めたあと初恋の相手に電話をするシーンそのものでした。
香港大学の学生だった二人が恋に落ち、そして別れ、そして再会するのは返還のために北京語学習ブームが起きていた香港の「北京語スクール」で…
この状況設定が、単なるラブストーリーでは、なく歴史に翻弄されてガラスのように危うい街(城)香港をテーマにしていることが思い描かれます。「宋家の三姉妹」で大陸に思いっきり媚びをうっていたメイベル・チャン、本当は大陸ぎらいだと思います。北京語スクールで北京出身のレオン・ライが下手な北京語を披露するシーン、さぞかし苦労したことでしょう。香港がもっともっと変化したとき、この映画の価値がもっともっと出てくると思います。
映画の最後のオチは、二人の子供の中国語名が同じ「康橋(ケンブリッジ)」だということ…何となくこういう目頭が熱くなるオチってやっぱりニューシネマパラダイスの影響があると思う。
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不倫の二人が所有していた香港の家には懐かしい大きな赤い郵便ポストがありました。ラファエルのお父さんが郵便配達員をしていたのと、二人が離ればなれに住んでいたときの手紙のやりとりにかけて…日本の古い郵便ポストと同じデザインだったのが印象的です。 |
1998年香港(中国)映画/広東語版/1時間50分
7巻/3019m/ビスタサイズ/カラー
香港 第18回香港金像奨 最優秀映画主題歌賞
台湾 第35回金馬奨 最優秀脚本賞/最優秀撮影賞/最優秀編集賞/最優秀音響効果賞/観客投票ベストワン
製作 ゴールデン・アミューズ C.1998 Golden AmuseLtd. 配給株式会社アミューズ
スタッフ
監督 (張婉●1) Mabel Cheung
脚本・プロデューサー アレックス・ロー(羅啓鋭) Alex Law
撮影 ジングル・マ(馬楚成) Jingle Ma (H.K.S.C.)
美術 ブルース・ユー(余家安) Bruce Yu
編集 モリス・リー(李明文) Maurice Li
音楽 ディック・リー(李迪文) Dick Le/チウ・ツァンヘイ(趙増熹) Chiu Tsang Hei
オリジナルサウンドトラック ソニー・ミュージックエンタテインメント
アソシエイトプロデューサー ドリス・ツェ(謝家慧) Doris Tse
プロダクションマネージャー クラウディア・チュン(鍾珍) Claudie Chung
製作総指揮 レイモンド・チョウ(鄒文懐) Raymond Chow
大里洋吉 Yokichi Osato
キャスト
ラファエル(港生) レオン・ライ(黎明) Leon Lai
ヴィヴィアン(韻文) スー・チー(舒淇) Shu Qi
ウーリー・スージー(康橋) ニコラ・チャン(張●2悦) Nicola Cheung
デイヴィッド(康橋) ダニエル・ウー(呉彦祖) Daniel Wu
デレク(陳浩) ビンセント・コク(谷徳昭) Vincent Kok
ピン・チン(ヴィヴィアンの夫) イーソン・チャン(陣奕迅) Easn Chan
テレサ(ラファエルの妻) ポリーン・ヤム(任葆琳)Pauline Yam
●1 女へんに亭
●2 上に火が三つに下に木
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