この映画は、Bunkamura曰く「張芸謀・しあわせの三部作」の最終章だそうです。といわれてしまうとどうしても他の2本(初恋のきた道・あの子を探して)と比較してしまうのだけれど、張芸謀には珍しく都会を舞台にした映画で慣れないせいか今ひとつと言ったカンジでした。
原作を大幅に変更して盲目の少女を登場させているそうですが、その主演の女の子はインターネットを通して募集をかけ、応募してきた5万人のなかから選ばれたシンデレラガールだとか…。でももちろんずぶの素人で選ばれたわけではなく大連生まれのダンサー、しかも選ばれた時の職業は「広州軍区戦士歌舞団」のメンバー、なんと人民解放軍の軍人なのです。中国は一応社会主義なので、人民解放軍に専属の芸能集団があるんですね…しかもこんなカワイイ子が所属していたりして、奥が深いです。
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5万人の中から選ばれたシンデレラガール・董潔(ドンジエ)、22才の人民解放軍の軍人。 映画のタイトルに因んでHappy Girlと呼ばれているらしい… Bunkamuraにも来たんだよな…ちょっと見たかった気もする |
さて、映画の舞台は現在の中国、しかも大連という大都会です。大連は何度か行ったことがありますが、自称「北の香港」と称する美しい街です。ロシアの古い建物や旧満州のホテルや銀行などの古い建物が現在の街の景色にもとけ込んで雰囲気の良い港町です。日本でたとえると横浜とか神戸、寒いから函館とか小樽のようなカンジかも…ラストシーンで董潔演じるウー・インが雑踏に紛れていってしまう場所が旧満州の「大和ホテル」の前あたりだと思います。
でももちろんストーリーは大連の町並みとは全く関係のない、国営企業をリストラされた中年の男と盲目の少女の話。リストラ男はひょんな事から盲目の少女を押しつけられてしまい、仕事を世話をする約束をします。
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これが盲目の少女をリストラ男に押しつけるお見合いの相手、 香港のドタバタドラマに出てきそうな強烈なキャラクター。 この女性の息子が同じように太っていて、 本当の親子?と思わせてくれる。 |
工場のリストラ仲間、みんなキャラクターがありいい演技をしていました。みんなテレビや映画で活躍する一流の俳優ぞろいだそうです。 どうりでどっかで見た顔ばかり… |
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